若手の離職原因と効果的な対策 |株式会社ライフワークスタイルラボ

若手の離職原因と効果的な対策

2024.07.22

今回のインサイトは「若手社員の離職原因と、離職を防ぐための効果的な対策」がテーマ。

生産性向上に伴奏するCXかえる事業部のコンサルタントが、企業の管理部門が抱える悩みのひとつである組織の生産性を高める方法について、「人材・組織・環境」の面から成功のポイントをお伝えしていきます。

コンサルタント プロフィール

株式会社ライフワークスタイルラボ
CXかえる事業部
ソリューション開発・企画グループ
ディレクター
庄司高浩

 これまで大手外資系企業、コンサルティングファームにて多数の変革プロジェクトをリード。
 特に生産性向上・業務改善における実行支援を中心に、全社オペレーション改革、DX支援、組織マネジメント変革、幹部育成など幅広い分野で目に見える成果創出にこだわり支援を行う。

離職率の現状

 厚生労働省が公開した『新規学卒就職者の離職状況』によると、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.0%(前年度比1.1ポイント上昇)、新規大学卒就職者が32.3%(同0.8ポイント上昇)と報告されています。
 人材不足が続く現状で、貴重な若手社員が次々と退職することは、企業の成長にとって大きな障害となり深刻な問題です。
 特に高い離職率は企業の士気やパフォーマンスに悪影響を及ぼすことは間違いありません。

若手社員が離職する主な理由

 若手社員の退職理由を把握することは、効果的な対策を講じる上で非常に重要です。「2023年新人・若手の早期離職に関する実態調査」(RMS社)によると、過去3年以内に自己都合で退職した若手社員の退職理由としては、「労働環境・条件がよくない」(25.0%)、「給与水準に満足できない」(18.4%)、「職場の人間関係がよくない、合わない」「上司と合わない」「希望する働き方ができない」(同率14.5%)が上位となりました。

上司との関係性と職場環境の相関性

 若手社員の離職原因として、人間関係と職場環境の悪さが挙げられますが、特に上司との関係が重要な要素となります。上司との関係が労働環境や業務生産性にどの程度影響を与えるかについて、考えてみましょう。

 上司が適切なサポートを提供し、明確な指示やフィードバックを行うことで、社員は業務をスムーズに進めることができます。逆に、上司のサポートが不十分な場合、社員はストレスを感じやすくなり、労働環境が悪化する可能性があります。
 例えば、情報の共有が不十分なため、業務の重複や無駄が生じるなど生産性が落ちます。
また、社員が抱える悩みや不満が放置されることも頻繁に起こります。これが、社員が組織に対する信頼感や愛着を失い、最終的には離職に繋がります。

 上司との信頼関係が築かれている職場では、社員は自信を持って業務に取り組むことができます。
信頼関係があると、社員は上司に相談しやすくなり、問題解決のスピードが向上します。これにより、業務生産性が向上し、離職率の低下が期待できます。
 一方、信頼関係がない場合、社員は孤立感を感じ、モチベーションが低下することが多くなります。

効果的なコミュニケーションのために

 各企業の状況に応じて予防対策はさまざまありますが、ここではある企業におけるワークショップ事例をご紹介します。

 ご支援した組織は30名程度の営業部門で、チームワーク向上(上司部下の関係性向上)を目的に、部門が抱える問題や課題の解決プロセスを通じて、個々の役割や強みを理解し、相互理解を促進するというもので、1回10名を3回に分けて職場ワークショップを実施しました。

 事前に個人の行動傾向を見える化するサーベイを受診してもらい、ワークショップの中でそれぞれの結果を共有することで、相互理解を深めるきっかけとなりました。
 ワークショップの中で議論した内容については模造紙に整理して、オフィスに張り出して誰でも見られるように工夫しました。
 1回ごとのワークショップでは課題を検討し解決策の案を出し、2回目のワークショップにその解決策を引き継ぎ継続的に議論します。
 そして3回目のタイミングで管理職中心にこれまで議論してきた解決策について結論を出し、それを今後の職場のガイドラインとしてより効果的なオペレーションに活かしていきました。

 これにより、実際に職場でのコミュニケーションが良くなり、離職率が低下し業績も向上したとの報告が挙げられています。

まとめ

 若手社員の離職を防ぐためには、上司との関係性向上や労働環境の改善が不可欠です。企業はこれらの課題に真摯に向き合い、具体的な対策を講じることで、若手社員の定着率を向上させることができます。人材が定着することで、企業全体の成長と発展が期待できるでしょう。

【おまけ】庄司の快し日々

前回に続いておすすめの神社シリーズです。

第2弾は奈良県の「天河大辨財天社(天河神社)」です。
高野山、吉野、熊野を結んだ三角形の中心に位置しており、ゼロ磁場のパワーが宿っているともされ、著名な芸能人やミュージシャンたちが参拝することでも有名です。

「神様から呼ばれる者しか行けない」と言われることもあり、「たどり着けなかったらどうしよう?」と途中迷いながらも険しい山道を抜けてなんとかお参りできました。

パワースポットと呼ばれるだけあって、すごく気持ちの良い空間で癒されました!

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幅広い業種で支援を行っています。

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