「らしく働く」と何が起きるのか? |株式会社ライフワークスタイルラボ

「らしく働く」と何が起きるのか?

2024.07.02

今回のインサイトは「働きがいを生み出す人材開発が必要な理由」がテーマ。

生産性向上に伴奏するCXかえる事業部のコンサルタントが、企業の管理部門が抱える悩みのひとつである組織の生産性を高める方法について、「人材・組織・環境」の面から成功のポイントをお伝えしていきます。

コンサルタント プロフィール

株式会社ライフワークスタイルラボ
CXかえる事業部
ソリューション開発・企画グループ
シニアマネージャー 飯島宗裕

ベンチャー企業の人事責任者、人事コンサルタント、研修講師など人材開発や人材育成に携わって20年以上。
教育制度や評価制度の構築及び「働きがい」「働きやすさ」を生み出す研修や組織開発を得意としている一方、日本酒コンサルタントとしても活動。
「人づくり、酒づくりの専門家」として活躍中。

中小企業診断士、利酒師。

人材の流動化のチャンスとリスク

 近年になって人材が流動化しています。その理由として「一生この会社で働いていく」という価値観から「自分にあった会社で働いていく」という価値観への変化、転職に対する受け止め方の変化、即戦力としての中途採用の増加、などが考えられるでしょう。そして、この流動化は若い世代だけでなく、会社の中核を担う40代以上にも表れています。

 会社としては、この人材の流動化は「優秀な即戦力を確保できるチャンス(機会)」であると同時に、「優秀な人材が流出してしまうリスク(脅威)」でもあります。
当然ながら、望むべきなのは「優秀な人材を流出させずに、長くこの会社で働いてもらうこと」でしょう。(あえて人材の流動化をさせ、人材やノウハウのマンネリ化を防ぐという戦略もありますが・・・)

「働きがい」をいかに生み出すか

 優秀な人材を確保するためのポイントは、会社が「働きがい」を社員に提供できているかどうか、だと私は考えます。「この会社では自分の成長を実感できる」「この会社にはいつもワクワクする仕事がある」「この会社が好きで、仲間のために自分の力を発揮したくなる」など、そのような組織風土や仕組みがあるかどうかではないでしょうか。

 この組織風土や仕組みが「その会社らしさ」であり、そこに「自分らしい働き方(自分らしさ)」がかみ合うと、「働きがい」が生まれます。

 しかし、人材開発の現場を見ると、「働きがい」を本人の意識の問題で片付けられているケースが少なくありません。例えば、「働きがいは本人が目標を設定して、それを達成して得られるものだ」というものです。これは、間違いではありませんが、継続してこれを達成するのは至難の業です。

 そこで提案したいのが、先の述べたように「その会社らしさ」を設定することです。
会社の役割は、社員のパフォーマンスを高める舞台(仕組み)を作ることであり、管理職はその舞台で実際にタレント(社員)が高いパフォーマンスを出すように指揮(支援)することです。
これらの役割をもとに「自分たちの会社らしい働き方」を考え、設定します。

 そして、その「会社らしさ」を固めたうえで、社員一人一人が「どのように自分らしさを出して高いパフォーマンスを出せば良いのか」を考えることが求められます。

 これら2つのことをつなぎ合わせることで、その会社に対する一人一人の働きがいを生み出すことができるのです。

「らしく働く」ための人材開発

 一般的にはモチベーションを高める手法して「モチベーション研修」を行うケースが多く見られます。しかし、その中で行われる演習は受講者自身に自らのモチベーションを高める方法を考えさせるだけなので、その効果は限定的であり、短い期間で消滅してしまいます。

 一方、「その会社らしさ」と「自分らしさ」を掛け合わせて「働きがいを設定する」手法は、
会社の仕組みと自らの行動につながるため、長期にわたって高い効果が期待できます。
研修と違って複数回のワークシップによって実施されるため、研修よりも時間がかかるというデメリットはありますが、効果を考えるとこの手法を推奨いたします。

 優秀な人材を確保する、流出させないためには「働きがい」を提供する。
そのために、「会社らしさ」と「自分らしさ」を掛け合わせた働き方を考える。
「らしく働く」ことによる人材開発のあり方を考えてみませんか?

【無料ウェビナーのご案内】“らしさ”を活かした人材開発

 

 今回のウェビナーキーワードは「“らしく働く”」。
組織の生産性を高めるための施策を既に始めている方も、これから始める方も自社“らしく働く”ヒントをわかりやすく学べるウェビナープログラムです。
「組織の生産性を高めるための課題を解決するために、何から優先順位をつけてはじめるべきかわからない」と悩んでいる方、「自社の働きがいや働きやすさを向上させたい」とお考えの方、企業の経営者や幹部層、総務担当者や人事担当者のみなさまはぜひご参加ください。

【おまけ】利酒師 飯島の今日の一杯

私は日本酒のコンサルタントもしています。

日本酒も「その蔵らしさ」があります。
そして、その蔵らしさを引き出しているのは、「地域の食材」です。
「蔵らしさ」と「食材らしさ」。
これらの「らしさ」の掛け合わせがもたらすのは、至福です。
「土佐鶴(高知)」と「鰹のたたき」は鉄板です。

みなさん、今日もお疲れ様でした。
美味しい一杯で、乾杯しましょう。

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