自社を変革する環境を整えるには? |株式会社ライフワークスタイルラボ

自社を変革する環境を整えるには?

2024.10.08

今回のインサイトは「自社を変革する環境を整えるには?」がテーマ。

生産性向上に伴奏するCXかえる事業部の専門家が、企業の管理部門が抱える悩みのひとつである組織の生産性を高める方法について、「人材・組織・環境」の面から成功のポイントをお伝えしていきます。

専門家 プロフィール

株式会社ライフワークスタイルラボ
CXかえる事業部
ソリューション開発・企画グループ
ディレクター
庄司高浩

 これまで大手外資系企業、コンサルティングファームにて多数の変革プロジェクトをリード。
 特に生産性向上・業務改善における実行支援を中心に、全社オペレーション改革、DX支援、組織マネジメント変革、幹部育成など幅広い分野で目に見える成果創出にこだわり支援を行う。

“現状維持の壁=仕組みの壁”を乗り越え、変革を加速させる

 これまで多くの企業変革支援を行ってきましたが、変革が阻まれる最大の要因の一つとして、“現状維持の壁”が挙げられます。この壁は、単なる「慣れ」や「抵抗」ということもありますが、それ以上に組織に深く根付いた「仕組み」として存在していることが多く、より強固で複雑な問題として捉える必要があります。

以前ご支援した製造業の会社では、長年続いている工程が非効率で、生産性が大幅に低下していました。その結果、新しい製品の開発が遅れ、競合との差が大きく開いてきている状態でした。そこで変革の取り組みとしてマネジメント層と我々が一緒にチームを組んで現場を巻き込んだプロセス改革を実施しました。結果、生産性を50%以上向上させることに成功しました。では、具体的に何をしたのか?他社でも起こりえる事象も交えて以下に整理してみました。

現状維持の仕組みが生まれる背景

 現状維持の仕組みが生まれる背景には、以下の要因が考えられます。

・成功体験への固執:
過去の成功体験が、新たな挑戦を阻む「成功の呪い」となることがある。
・リスク回避の文化:
新しいことに挑戦することは、失敗のリスクを伴います。そのため、リスクを恐れ、現状維持を   優先する文化が根付いてしまうことがある。
・非効率なプロセス:
長年の慣習によって生まれた非効率なプロセスが、組織に固定化され新たな改善を阻むことがある。
・情報共有の不足:
組織内で情報が共有されず、部門間の連携が不足していることで、新しいアイデアが生まれにくい状態になる。
・権限委譲の不足:
上司が部下に権限を委譲せず、意思決定が中央集権化されていることで、柔軟な対応が難しくなる。

現状維持の仕組みがもたらす影響

現状維持の仕組みは、企業の成長を阻むだけでなく、以下のような負の影響をもたらします。

・イノベーションの阻害:
新しい製品やサービスの開発が遅れ、競合との差別化が難しくなる。
・顧客ニーズへの対応力低下:
変化する顧客ニーズに対応できず、顧客離れにつながる。
・人材のモチベーション低下:
新しいことに挑戦する機会が少なく、従業員のモチベーションが低下する。
・組織の硬直化:
組織が変化に対応できなくなり、衰退の一途を辿る。

現状維持の仕組みを打破するための具体的な方策

 現状維持の仕組みを打破するためには、以下の具体的な方策を実行することが重要です。

・現状分析と問題意識の共有:
-組織全体のプロセスを洗い出し、非効率な部分や改善点を見つける。
-問題点を具体的に数値化し、全社員に共有することで、危機感を醸成する。

・目標設定とKPIの設定:
-変革の具体的な目標を設定し、達成度を測るためのKPIを設定する。
-目標は、社員一人ひとりが達成感を味わえるような、具体的な数値目標にする。

・スモールスタートとPDCAサイクルの導入:
-全社的な変革をいきなり行うのではなく、小規模な改善から始めて、成功体験を積み重ねる。
-PDCAサイクルを導入し、改善を継続的に行う。

・組織文化の変革:
-リスクを取ることや失敗を恐れない文化を醸成する。
-従業員が自由に意見を交換できるような、オープンなコミュニケーションの場を設ける。

・リーダーシップとマネジメントスキルの強化:
-リーダーが率先して変革を牽引し、社員に勇気を与える。リーダーはそのために必要なスキルを身に着ける。
-組織全体の変革をサポートするための仕組みを構築する。

特にリーダーとなるマネジメント層は、組織全体の変革をサポートする重要な役割を担う意味からマネジメントスキルの向上は不可欠です。

・ビジョン提示能力:
-組織全体が共有できる魅力的なビジョンを提示し、社員のモチベーションを高める。
・コミュニケーションスキル:
-組織内のコミュニケーションを円滑にし、部下、他部門を巻き込む(説得よりも納得感)。
・変化への対応力:
-不確実な未来に対応するために、変化を恐れず、柔軟に組織と自分自身を改革する(行動様式を変える)。
・人材育成能力:
-組織全体の能力を高めるために、人材育成に力を入れる(部下の失敗は上司の失敗」と認識し部下を失敗させない仕組み構築と育成)。
これらのマネジメント力を向上させることで、組織は変革に対する抵抗力を減らし、新しいアイデアを生み出し、成長を加速させることができます。

まとめ

 “現状維持の壁”は、組織に深く根付いた仕組みとして存在するため、打破するには時間と労力が必要です。しかし、現状維持を続けることは、企業の衰退を招くことにつながります。貴社の組織は、本当に変化に対応できているでしょうか?
変革を成功させるためには、組織全体が一体となり、新しいことに挑戦する姿勢を持つことが重要です。変革を恐れることなく、未来に向かって進んでいきましょう。

【おまけ】庄司の快し日々

 今回ご紹介するおすすめスポットは、茨城県日立市にある御岩神社です。国内最強のパワースポットとして近年、参拝客が絶え間なく押し寄せているとのこと。

理由は、『宇宙から地球を眺めた時に1箇所だけ光りの柱が見えた場所が御岩神社であった』という複数の宇宙飛行士からの証言がきっかけとのこと。

私も『これは絶対に行かねば!』と早速参拝に。最初の鳥居をくぐってからすぐに空気が変わり、更に先に進むと樹齢600年超の御神木がありすごいパワーが感じることができました。

境内には小川が数本流れ 様々な種類の苔が一面に生えていて、ずっとその場にいたくなる大変気持ちの良い神社でした!

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